仰山居・富士研修センター
富士山麓の自然研修施設
本計画は山梨県鳴沢村、富士山北麓の標高約1,100mに位置し、富士山までの直線距離は約6.8㎞です。敷地面積は約6,985㎡、建築面積は約1,321㎡で、豊かな自然と優れた眺望に恵まれています。
富士山への眺望を計画の中心に据え、既存建築やアカマツ林、雑木、景石を継承しながら、植生と視線、内外空間を再編。宿泊、研修、食事、運動、休息を自然の中で連続して体験できる環境を整えました。
エントランス

既存の石材を組み直し、緩やかで自然なアプローチを整えました。シラカバ、ナツツバキ、低木、グラウンドカバーが石のサインを包み、森に溶け込む印象的なエントランスとなりました。
玄関

アカマツ、サクラ、雑木、メギ類を剪定し、新たな群植と林床植栽を加えました。光と風が通る環境を整え、建築、石の舗装、植栽が連続する穏やかな迎賓空間を形成しています。
食堂

勾配屋根と木架構を生かし、自然素材、簡潔な家具、開放的な窓によって空間を再構成しました。柔らかな光と木の色調が森と呼応し、食事、交流、集会、研修に対応します。
中庭

既存のナツツバキを残し、シラカバ、テイカカズラ、ヒューケラなどを加えました。白砂利、自然石、林床植栽による明るい坪庭が、建築内部をつなぐ自然の核となります。
庭園

テラス、芝生、樹林を一体的につなぎ、ツツジやアジサイ、既存樹木を整えました。眺望を遮る枝を整理し、休息や交流を楽しみながら富士山を望める庭を演出しています。
リビング

吹き抜けのロビーは大きな窓を通して庭と森へ開かれ、自然光や木陰、季節の変化を室内に取り込みます。開放的な構成と温かな素材が、快適な交流の場を生み出しています。
森林景観

アカマツや雑木を選択的に剪定し、枯木や視線を遮る枝を整理しました。ツツジ、アジサイ、林床植物を加え、森の雰囲気を残しながら、明るく歩きやすい疎林へと再生しています。
浴室

コーナー窓から森を室内へ取り込みました。落ち着いた石材、簡潔な構成、柔らかな光が静かな雰囲気を生み、入浴しながら木々や季節の変化を感じられます。
屋上


1階から2階へ進む中で、屋根やテラス、開口部が視線を変化させます。視点が高くなるにつれて、富士山が建築と樹林の間から現れ、移動の中に風景をつくります。
和室


畳、木格子、障子による静かな和の空間です。連続する木天井が奥行きを生み、現代的なベッドと伝統的要素を組み合わせることで、快適な滞在環境を整えています。
洋室

明るい木の床と簡潔な壁面で構成した客室です。大きな窓と窓辺のベンチが庭の景色を室内へ導き、ゆとりある空間の中で木陰や光の変化を楽しめます。
屋外空間

芝生、休憩スペース、樹林地をつなぎ、開放的な屋外空間を整えました。餌台、水浴び場、巣箱、ブランコ、ハンモックなどを配置し、自然観察や遊び、休息に対応します。
富士山の気配を感じながら暮らしを味わう
植生の整理、眺望の再構成、内外空間の改修を通して、敷地本来の自然価値を再発見しました。入口、中庭、芝生、疎林、客室、共用空間を連続させ、滞在中いつでも森と富士山を感じられる環境を実現しています。
プロジェクト概要
| プロジェクト名|仰山居・富士研修センター |
| 所在地|山梨県南都留郡鳴沢村字富士山8545-116、1079 |
| 既存施設|旧富士日出研修センター |
| 立地条件|富士山まで直線距離約6.8km |
| 標高|約1,100m |
| 敷地面積|約6,985㎡ |
| 建築面積|約1,321㎡ |
| 種別|既存研修施設の改修・再生 |
| 設計範囲|建築、内装、景観、屋外施設の改修 |
| 主な用途|宿泊、研修、会議、食事、運動、休憩 |
| 設計年|2025年 |
| 工期|2025年5月16日—7月15日 |